こんなことあるんですね。テレビ東京が卓球世界選手権と全仏オープンテニスが同時中継をしたおかげで、夜7時から11時からの視聴率が在京の民放で3番目になった日があったというんです。どうやら世界卓球が平年より2週間くらい遅くなったおかげでこういう現象が起きたみたいですが。

世界卓球は男子シングルス以外の全種目でメダル獲得どころか、48年ぶりに混合ダブルス優勝、男子ダブルス決勝進出、女子シングルスでメダル獲得と大きな成果を残しました。いわゆる「ピンポン外交」で中国との国交を回復させるきっかけとなったとして名古屋大会は最近も時々トピックとして語られることがありますが、その前に行われたミュンヘン大会以来の快挙とのこと。日本の卓球が強くなってきたのは「愛ちゃんフィーバー」で爆発的に裾野が広がったことや、中国の選手がいろいろな国に帰化して才能が分散した動きが日本にも広がったことなど、90年代以降の動きがきっかけになってはいますが、70年代までの日本の卓球も世界トップレベルではあったようです。90年代からの流れは「黄金時代の再来」への胎動ということかもしれません。「真央ちゃんフィーバー」で一気に裾野が広がって新たな才能が続々発掘されたフィギュアスケートのように、卓球も新たな才能が続々と現れています。その才能が着実に成長していけば本当の「黄金時代」を迎えられるはずです。テレビ東京は横浜大会から10年近くの間、毎回のように放送してきましたが、今回の盛り上がりは今まで一番のものでしょうか。

全仏オープンではWOWOWがなぜか躍起になっているみたいです。WOWOWはテレビ東京と違って錦織圭選手が関わらない試合も時間の許す限り生中継していますが、やっぱり地上波で錦織選手の試合を中継するのはWOWOWとしてはかなり気になるのか、PRポスターで「錦織戦はノーカットで生中継」との表記もありました。現に、テレビ東京での錦織戦は、世界卓球の日本勢の試合中継とのかねあいもありましたが、当日録画だったり途中からの生中継だったりしました。テレビ東京の生中継では途中でCMが流れていましたが、WOWOWはCMなしで放送していたようですね。逆に、世界卓球の混合ダブルス決勝を録画放送にして、錦織選手の試合の生中継を優先させたこともあったようです(「決勝戦を生中継にしないとは何事だ!」とクレームがテレ東に何件もあったようですが)。

偶然の産物といわれそうな部分があるかもしれませんが、テレビ東京の勢いは本物といえるかもしれませんね。

では、また次回です。
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