ラグビーワールドカップ日本大会は13日に予選プール(グループリーグ、1次リーグとも呼ばれている)が終わり、19日からの決勝トーナメントまで一息入ったところ。台風の影響で史上初の試合中止というハプニングなどもありましたが、いろいろな意味で新しい風が吹いている感じがします。

何といっても、地元開催とはいえ日本が大躍進していることは大きな盛り上がりの要因になっていますよね。元々安全パイ扱いされてはいなかったとはいえ、予選プール全勝はいい意味で想定外だったかもしれません。ラグビーは番狂わせが起きにくいといわれていますが、天気も声援も味方につけ、そして戦術戦略に磨きをかけていくうちに番狂わせを番狂わせと思わせないような強さを身に着けた感じがします。世界ランキングで格上とされながらも日本に敗れたアイルランド、スコットランドの関係者は日本は本当に強いと受け止めたようです。世界のラグビー勢力図で横綱級の強さを誇るチームを「ティア1」と呼ばれています。その中にはワールドカップ優勝経験があるニュージーランドやオーストラリア、南アフリカなどが含まれていますが、それに匹敵する存在と日本は考えられるかもしれません。そういう躍進をしているのにサンウルブズのスーパーラグビー撤退はもったいないような気もします。

台風の影響で12日と13日の試合がいくつか中止になったのが大きな騒動になってしまいました。中止になったおかげで予選プール敗退が決まった国が出てしまったことが原因だったようですが、ある国の関係者は国際ラグビー連盟に当たるワールドラグビーと日本大会組織委員会相手に裁判を起こそうとしたとか。ラグビーは雪でも試合をやるという競技で中止なんてありえないと言われていました。それなのに台風で大きな災害が起こる可能性がある国でワールドカップをやるなんてどうなんだと日本開催に反対している人たちは思っていたようですが、中止条項を作っておいたから心配に及ばないと実施を踏み切った人たちの勇気はものすごいものです。台風の問題に直面してはしまいましたが一定の盛り上がりは得られたとして、将来的にはもう1回日本でワールドカップをやってもいいのではという意見もワールドラグビーの関係者の間で聞こえているそうです。「4年に1度じゃない。一生に1度だ」というキャッチフレーズ通りにはならないかもしれませんが、その日が来るのを楽しみにする人はきっと多いかもしれません。

では、また次回です。
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