NPBアウォーズが1126日に行われ、MVPや新人王など記者投票で決まる各賞が併せて発表されました。大方の予想通りの顔ぶれが受賞しましたが、「どうしてこの人に?」という投票があったことが話題になったとか。


夕刊フジのウェブサイトによると、ベストナインとセリーグMVPの投票で巨人の大竹寛投手にそれぞれ1票ずつ入っていたことを報道陣から聞かされ「どうして自分が?」と戸惑っていたとか。それ以前にもこういった投票があったそうです。プロはもちろん高校も社会人も女子野球もチェックしている大の野球好きとして知られる伊集院光さんがこの投票方式について「責任持って投票していることをファンがわかるような方法にするべきでは」とNPBアウォーズ翌日のラジオ番組でコメントしたのです。奇をてらったつもりはないとしても根拠を持って投票してこそMVPなどの賞の権威が保てるだろうと言う意味をこめているのかと思います。その方法として伊集院さんは投票詳細の開示を提案したのです。

投票詳細の開示は、中央競馬の馬のMVPというべき年度代表馬や世代・種目別の最優秀馬を決めるJRA賞の投票で行っています。各賞が発表されたその日にJRAのホームページでどこのメディアの誰がどの馬に投票したかを見ることができるようになっています。ただ、投票した人が開示をしたくないと申し出たらその人の投票内容は開示されないことになっています。同じメディアでも開示した人も開示しない人もいるようで、メディアで拘束するというわけでなく個人の意志に任せているようです。

権威を保つための方法なら、Jリーグアウォーズのベストイレブン、MVPのように当事者、つまり選手・監督に投票させる方法もあるかもしれません。Jリーグの場合、すべてのチームの監督と試合時間などの一定用件を満たした選手が投票権を持ち、記者には一切投票権がありません。現場にいる人たちの実感が反映されるためか、94年のペレイラさん(当時・読売ヴェルディ川崎)みたいに記者の予想を裏切る意外な人選で驚かれることもあります。プロ野球でも日本プロ野球選手会が選手会に加入する選手(選手会に入っていれば外国出身者でも投票できる)の投票で独自にMVPを決める取り組みがありますが、NPBアウォーズには反映されません。オールスターでも選手間投票で追加選出する制度があるので、記者投票60%と選手間投票40%という風な配分をつけた上での合計点で決めるという方法もありそうです。

誰もが納得できるような方法は難しいかもしれませんが、いろいろと検討する価値はあるかもしれません。では、また次回です。

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