新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、25日から東京・京都・大阪・兵庫を対象に緊急事態宣言が発出されました。去年4月、今年1月に続く3度目。中央競馬やバスケットボールBリーグはこの日から、プロ野球は27日から対象都府県で無観客試合が行われるようになりました。

今回の緊急事態宣言はこれまでよりもピンポイントな形で発出されているからか、同じ日の試合でも観客が入っている会場もあれば入っていない会場もあるという、今までにない混在しているような印象があります。去年4月の場合は徐々に対象区域が広がり最終的には全国が対象になりました。ですから6月に開幕したプロ野球や3か月以上休止を経て再開したJリーグは1か月ほどすべての会場で無観客試合が行われていました。一方、中央競馬は2月末から9月前半まですべての競馬場で無観客開催にした上、「紙の馬券」の発売も中止しました。ですから、変な言い方かもしれませんが、平等感がありました。

しかし、今回の混じり方は不平等とは言いませんが今までにない不思議な感じです。でも、画一的な扱い方をしなかったことは一歩前進と言えるかもしれません。「コロナの危険がゼロにならなければ全国どの会場も観客は入れてはならない」という絶対評価で対策をとる方がいいと考える人もいるかもしれません。その一方で「リスクが一定レベル以下になった場所は観客を受け入れてもいいだろう」という相対評価を考える人がいてもいいでしょう。網のかけ方がだんだんわかってきたからこそ今回のような対応ができたのかもしれません。ただ、それは本当のノーマルに戻るための過程の1つにすぎません。アメリカやイギリスのようにワクチンが国民全員に行き渡るようになれば制限なく観客を迎えることができるようになります。メジャーリーグのスタジアムでマスクなしで駆け付けたファンの写真を見て驚いた方が多くいたかもしれませんが、それが目標と考えれば見方が変わるかもしれません。

では、また次回です。
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