イギリスのグラスゴー(スコットランドの中心都市で、サッカーのスコットランドプレミアリーグの中心チーム・セルティックの一員として中村俊輔選手が一時期過ごしていた)で体操の世界選手権が行われていますが、28日の男子団体総合で日本が思わぬ形で金メダルを獲得しました。

何が思わぬ形だったかといえば、最後の最後の演技者内村航平選手の鉄棒での演技のこと。普通に演技をすれば優勝間違いなしという状況であるのにまさかの落下。普通ならおそらく「万事休す」とあきらめてしまうものですが、すぐさま鉄棒に戻って落下直後から最後まで演技をやり切ってみれば優勝に必要な点数はあっさりクリアしていたんです。フィギュアスケートでも、ジャンプの着氷ミスがいくつも出ても他がよかったから、点数の損失補てんができて優勝なんてことがよくありますが、体操でこんなことができたのを見たのはおそらく初めてだと思います。

テレビ中継の解説者によれば、どうやら予定されていた演技構成をしっかりこなせたから、落下での減点があったとしてもダメージは最小限で済んだとのこと。それがわかったからでしょうか、国際映像からはブーイングは聞こえませんでした。今回の内村選手の完成度に及ばないような演技をしていて優勝を決めるようだったら会場いっぱいにブーイングが響いていたでしょう。2位になった地元イギリスの健闘をたたえつつ、内村選手の根性と完成度には「敵ながらあっぱれ!」「参りました!」という感情になったんでしょうね。

世界選手権の男子団体の日本の金メダルは37年ぶりとは意外な感じもしますが、オリンピックにいいイメージで乗り込めるようになったのは大きなプラスになるかもしれませんね。日本女子の団体5位入賞もまた大健闘でしょう。鶴見虹子、田中理恵といった中心選手が第一線から身を引いて、世代交代が求められた大会でしたが、けが人の代役もうまく送り込んでここまで来たわけですから、層の厚さがあることを証明できるでしょう。ただ、田中さんのような大柄な選手がいなくなったのが気になります。

それでは、また次回です。


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