現存最古の大相撲トーナメントである全日本力士選士権が行われた1日、日本相撲協会の理事会も行われ貴乃花親方の退職が受理されました。これで貴乃花部屋は解散となり、部屋の力士・関係者の受け入れ先は元小結隆三杉の千賀ノ浦部屋になります。

昔は親方が相撲協会から離れることを「退職」でなく「廃業」と言っていましたが(力士が親方にならずに引退する場合も廃業と言っていました)、今回の貴乃花親方のケースも、協会内でのトラブルが原因でなく自分の意思で相撲協会を退職した兄の花田虎上さんに続いて、昔なら「廃業」扱いになりそうです。現役時代に大きな功績を残した人が親方になったものの志半ばで「廃業」に追い込まれると、ほぼ毎回のように衝撃的なニュースになります。

例えば、元横綱輪島の花籠親方は借金のトラブルで廃業した時はスポーツ紙の1面になりました。原因が原因なのでテレビでは何日も大きく取り上げていました。元横綱北の富士の陣幕親方は元横綱千代の富士に九重親方の名前を引き継いだ後、理事選挙に敗れてほどなく退職。北の富士勝昭としてNHKの専属解説者などフリーの立場で活動する現在に至ります。今回の貴乃花親方のケースは、協会内の人間関係が原因という点では北の富士さんのケースに近いかと思いますが、弟子の暴行事件に端を発した親方の協会批判(攻撃?)が平年寄降格という形で収束したかと思ったところでの「爆弾投下」という形は北の富士さんのケースよりも衝撃的な印象があります。貴乃花親方は重大な決断をするときは誰にも相談しないことが多いと言われていますが、今回のような決断を回避するための方法が貴乃花親方にはなかったのかなと残念に思います。

弟子達は千賀ノ浦部屋へ移ることになりますが、部屋の合併・移籍は時として飛躍のチャンスになります。輪島が解散に追い込んでしまった花籠部屋の力士の中には放駒部屋に移った後に十両、幕内へと出世した人もいます。貴乃花部屋の力士の中には解散を知って涙した人もいるそうですが、新天地での飛躍へ頑張ってもらいたいところです。

では、また次回です。
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