21日に日本高校野球連盟の理事会が行われ、この春の県大会のローカルルールとして投手1人につき100球までという球数制限を採用することを発表した新潟県高野連に再検討を求める決議をしました。

大きな理由としては強豪校優位に触れる可能性があるからということ。部員数がある程度確保できてピッチャーをやりたい人がそれなりにいればいいけど、そうできない学校のほうが多いようでは…というわけです。日本高野連としては部員20人程度いれば100球の球数制限を回せると考えているようで、それを満たせる学校は全国の3割程度しかないとはじき出しています。チーム唯一のピッチャーがもし試合の途中で100球投げ切ってしまったら普段ピッチャーをしていない誰かをピッチャーに仕立てないといけなくなるわけで、甲子園が目標というより永遠の夢と思っている学校としては夢と考えることすらできなくなってしまうかもしれないと高野連は考えたのではないかと思います。だから「やるなら全国的に足並みをそろえてから」という提言に至ったのかもしれません。

肩やひじを酷使させるのを避けるための制度ということで球数制限をすべきという声はかなり前からありましたが、満遍なく浸透させるためのプロセスについてはあまり議論されてはいなかったのも確か。制度導入で恩恵を受けられる人が十分いないまま見切り発車でやってしまって「野球の魅力がそがれてしまった」とか「チームマネジメントが難しくなる」とか混乱が生じてしまったら元も子もありません。肩やひじを酷使させないためにどうするかという議論を行うための機関を設けるということなので、そこでの議論をまずは見てみたいです。なんというか、競技人口が多い種目で新しいことをやるのは本当に難しい気がします。

では、また次回です。
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