発熱による隔離者が3人出たものの新型コロナウイルスの感染者を出さずに消化している大相撲春場所。無観客という異例の状況であっても盛り上がっています。

異例といえば実況席。普段ならNHKのテレビ用メイン実況席以外の実況席は客席の中に設けられますが、今回は土俵上やその周りにいる人たちに声が聞こえないように防音壁つきブースが客席の奥に設けられました。しかも土俵に面したところにはアクリル板が張られています。テレビを見ると向こう正面の両端、左右に白いブースがあるのがわかるでしょう。推測するに左側(東方)にNHKのテレビとラジオの向正面放送席、右側(西方)に民放の放送席(TBSのニュース音源収録やabema TVの生中継用?)の放送席が配置されているようです。野球やサッカーのスタジアムよりも放送席とプレイエリアとの距離が近いからこその配慮かと思いますが、貴重なものを見させてもらいました。

普段なら歓声でかき消されるような音も印象的です。集音マイクは通常通り配置されているので四股や頭のぶつかり合いの音、細かいところでは塩まきで土俵に塩が落ちる音もマイクに収められていました。興味深い、面白いと思う音もあれば、あまり聞きたくない音も。土俵下に落下した時に体のどこかを強打した音だったり、相手に投げ飛ばされ負傷した力士が立ち上がれずあげるうめき声だったり。ただ、見方を変えれば土俵に上がればだれもが目いっぱい相撲をしていることがわかる音ともいえるかもしれません。普段実感できないいろいろなものを知ってこそ、当たり前の幸せをかみしめることができるのかもしれません。千秋楽まで走り切ることをいまはただ期待するだけです。

では、また次回です。
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