フランスのパリロンシャン競馬場で行われた第99回凱旋門賞。ヨーロッパでは新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きなレースの日程変更がいくつもありましたが、凱旋門賞は予定通り4日に行われました。優勝したのは地元フランスのソットサス。騎乗していたのは日本を主戦場にしているミルコデムーロ騎手の弟、クリスチャンデムーロ騎手で、クリスチャン騎手は凱旋門賞初優勝となりました。クリスチャン騎手はミルコ騎手より13歳年下。かなり年の離れた兄弟ですが、切磋琢磨しあい日本やヨーロッパで活躍しています。兄のミルコ騎手も今回の弟の快挙にもちろん大喜びしています。しかも、これには兄のアシストがあったとか。

クリスチャン騎手には出走予定馬のうち2頭の馬に騎乗する可能性があったと言われていました。どちらも大きなタイトルを得ている馬でしたが、調子を上げてきているという情報を聞いたミルコ騎手がソットサスの方がいいと勧めたとか。兄弟2人で勝ち取ったような喜びがあったかもしれません。兄のミルコ騎手ももちろん凱旋門賞の夢を持ち続けています。ですが、日本を主戦場にして久しいミルコ騎手らしいものに変化しているようです。クリスチャン騎手が優勝を決めた直後、「日本の馬で凱旋門賞を制したい」というコメントを公表しているんです。海外の大きなレースに日本の馬に乗って何度も挑戦している中、2011年のドバイワールドカップをヴィクトワールピサで優勝した時からどうやら日本の馬への思い入れが強くなってきたようです。折しも東日本大震災から1か月も経っていない時期での優勝で、日本が元気だということをアピールするような形になったのがきっかけなのかもしれません。

一方で無念を味わったのが武豊騎手。日本人も出資しているアイルランドの馬、ジャパンに騎乗する予定でしたが、所属厩舎の飼料から違反薬物が検出されたため主催者の判断を待たずに調教師から出走辞退を申し入れる異例の事態となってしまいました。前の日に行われたレースに勝っただけに気持ちが高まっていたところでのまさかの出来事。経験豊富な武騎手でなかったことかもしれません。

来年は100回目となる凱旋門賞。日本の馬が優勝する瞬間は来るのでしょうか? では、また次回です。
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