3日から8日間にわたって行われている競泳日本選手権。昨年12月に行われた前回大会からわずか4か月しか時間が空いていませんが、今度はオリンピックの代表を懸けた大事な大会です。

相変わらず厳しい基準で行われているオリンピック代表選考。決勝で派遣標準記録をクリアした上で上位2着までに入ることが基本的な条件ですが、種目によっては派遣標準記録より緩めのリレーメンバーとしての条件も設定されています。その2つ目の条件で奇跡を呼んだのが池江璃花子選手です。4日の女子100mバタフライ決勝でメドレーリレーメンバーとしての派遣標準をクリアして優勝し、東京オリンピックの代表権を勝ち取りました。去年夏に競技に復帰してから年末までは自由形短距離に専念していましたが今年に入ってバタフライの競技にも復帰。復帰から3か月足らずで2秒以上記録を伸ばしてオリンピック代表にまでこぎつけてしまったので「奇跡」と賞賛され情報番組やスポーツ紙に大きく取り上げられました。池江選手本人は去年夏の練習再開直後2024年のパリオリンピックを目指すと話していましたが、調整がすこぶる順調に進んで一足早く2021年に進むことができたわけです。池江さんのポテンシャルはただものではないですね。

池江さんの快挙は確かにすごいです。ただ、マラソンのMGCと比べると選考に違和感感じます。ただ、私の私案だと池江さんが五輪代表になれるケースが低くなってしまいますが。MGCは「強い人」と「速い人」を両方選ぶ方針を持っていたので、MGCファイナルで「強い人」として上位2人を無条件に選出し、その後の別の選考会で「早い人」1人を選ぶ形をとりました。それに倣って「強い人」としてMGCならぬSGC(Swimming Grand Championship)の各種目優勝者を代表にまず選び、「速い人」として後に行われる大会の優勝者とSGC2位のタイムを比べて速い方を代表に選びます。概要を箇条書きにすると次の通りになります(東京オリンピックが延期されていなかった場合を想定したもの)。

出場対象:2019年世界水泳・韓国大会16位相当のタイムを目安にした参加標準記録を以下の大会で突破した人。
日本選手権(2020年4月)・インターハイ(2019年8月)・全国中学大会(2019年8月)・
ジュニアオリンピック夏季大会(2019年8月)・インカレ(2019年9月)・社会人選手権(2019年10月)・国体(2019年9月)
他に都道府県協会主催の大会のうち日本水泳連盟が指定した大会(例・コナミオープン、Kosuke Kitajima Cup、山口きららカップ)
参加人数:各種目10人
選出方法:参加標準記録突破者が10人以内だった場合は無条件で全員出場。11人以上の場合は選考期間で出した最高タイムの上位10人に出場権を与える。
オリンピック代表権:SGC優勝者には無条件で与える。2位の選手については2020年5月行われるジャパンオープン優勝者のタイムが上回らなければ代表権を与える。ジャパンオープン優勝者のタイムが勝った場合はジャパンオープン優勝者に代表権を与える。

やる方としてはモチベーションの維持に苦労するかもしれませんが、チャンスはある程度広げられるのではないかと思います。

ともかく、最高のメンバーを送り出すことを期待します。では、また次回です。

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