日本時間の5月30日に始まったテニスの全仏オープン。昨年秋の前回大会同様、地上波のテレビ東京はプライム枠で放送せず深夜中心の編成になっているので見にくくなったなと嘆いている方がいるかもしれません。ただ、そんなことはどうでもいいと思ってしまうような衝撃的な出来事が起こりました。

今年最初のグランドスラムである全豪オープンで優勝した大坂なおみ選手が「選手のメンタルヘルスに対する配慮ができていない」と試合後の会見を拒否することを表明。主催者が規定に従って罰金を命じるとそれに応じました。しかし、それだけでは終わりません。1日になって2回戦を棄権し、グランドスラム初優勝になった2018年の全米オープンの後からうつ病を抱えていたことを告白したのです。会見拒否の時には「会見に応じるのもトップアスリートの仕事。それを放棄するとは…」と突き放す人もいましたが、うつ病だったことを告白したら「そんなことがあったのか…」と驚きの声が世界中から沸き起こりました。

私は最初に大坂選手がアクションとった時にも大変だなと思いましたが、うつ病というところまで話が及ぶとは思いませんでした。課題と言われ続けたメンタルの弱さを克服しつつあるかなと思っていましたがそういう次元ではもはやないのかもしれません。後々考えると、会見拒否を表明した後に「質問があったらマネージャーを通して」と提案するようなくらいですから耐えかねていたのでしょう。女子テニス協会では今回のことを受けて、大坂選手の要望通りアスリートのメンタルヘルスに寄り添ったメディア対応などについて話し合うことを約束したそうです。これが不毛な議論にならないことを今は祈るだけです。

では、また次回です。
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