やっぱり話したほうがいいと思って、今回はJ1の2ステージ制(前後期制)復活について、私の考えを紹介したいと思います。

「ワールドスタンダードにに逆らうようなことをなぜするんだ!」
「Jリーグのエライサンは目先の金に目がくらんだか?」
そういう言い分、わかります。ヨーロッパではホームアンドアウェーの2回総当りやって一番勝ち点を稼いだチームが優勝というやり方をとることが当たり前。出来るだけイーブンな状況で白黒つけてこそサッカーというイメージがワールドスタンダードということなんでしょう。日本も開幕時期が他の国と違うとしても、誰もが納得する決着の仕方を選んで10年近くになろうとしています。
「それで勝てなきゃ文句はいえない」
という考えが大勢なんだろうと思います。

しかし、推進派の考え方も理解できます。
「地上波テレビが取上げやすくなるだろう」
「祭りは何回あってもいい」
「(NPBの)クライマックスシリーズのようなものがあればいいなぁ」
J2の昇格チーム決定戦で昨年、6位だった大分トリニータが最後まで勝ち残り、3位から5位を一気に追い抜いてJ1昇格を勝ち取ったことは本当に盛り上がったし、メディアにも大きく取上げられました。「夢よもう一度」でJ1の2ステージ制が持ち上がったのも理解できます。それに、クライマックスシリーズができて地上波テレビの中継がまた増えて、日本プロ野球(NPB)が興行的にまた息を吹き返したことをJリーグの偉い人たちが無視する手はないと考えるのも理解できます。

ただ、不安点はいろいろあります。一言で言うと、興行的なものにしてもプレー的なものにしても、中だるみというものがどう影響するかということです。前期優勝の可能性が消えて、サポーターの足がスタジアムから離れ、選手たちも緊張の糸がプツンと切れてしまう。そこから後期に向けてモチベーションをどう高めていくのかというのが2ステージ制の問題点のようです。現に、この問題が代表の強化に影響するということで2004年限りでの2ステージ制廃止に至っています。興行的なメリットよりも、サッカーのこれからを考えるためにはこういうリスクがあるんだということを考えて欲しいです。
2ステージ制にするならば、前期後期の1位だけで年間チャンプを決めるのでなく、前期後期1位以外のチームで年間総合上位2チームをワイルドカードとして年間チャンプになれるチャンスを与える、ポストシーズン制に近いスタイルの方がいいと思いますが、いかがでしょう?

それでは、また次回です。

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