スペインでの八百長騒動に関して検察が告発を受理したため、サッカー日本代表のアギーレ監督が解任されました。このタイミングを待って解任という見方は大方の予想通りといわれていますが、不祥事が原因で任期途中で解任というのはおそらく初めてのことですからただただ驚きです(解任はJリーグ誕生後3例目。1例目は97年のワールドカップアジア予選での成績不振の責任を問われた加茂さん、2例目は脳梗塞で倒れたオシムさん)。

監督探しをするところでアメリカだったら、いわゆる「身体検査」を徹底的にしてこういう人を排除しそうなんてことを前に書いたかと思いますが、アギーレさんの後釜さがしで「身体検査」にも本腰をいれるという報道もあります。アメリカ並みのコンプライアンスがなくても、ある程度の「身体検査」をこれまでもやってきたかと思います。ただ、今回の問題がこれだけ大げさになったのは、状況の見極めに必要以上に時間をかけすぎたところにあるようです。疑惑が明るみに出たところで即刻解任するかアジアカップで優勝できなかったところで解任というのが理想的なタイミングという風に言われていますが、疑惑がシロであることを信じて追及するための時間を使っていたと前向きに考えてもよかったのではないかと思います。

そして、任命責任も問われています。アギーレさんを立てたのは日本サッカー協会の技術委員会と強化委員会とされています。なぜ、この疑惑を見極められなかったのか、疑惑が明るみに出たところで後継者を探す手立てをとれなかったのかなどと批判が出ていますよね。これもまたアメリカ的な即効性のあるGMの仕事ぶりをJFAに求めている感じがします。ヨーロッパはどうかわかりませんが、チームマネジメントの理想は日本ではアメリカに求めているんでしょうね。もしかしたら、プロ野球の監督探しが迅速に進められているのもメジャーのモデルがあってのものでしょうから、サッカーの世界でも、野球のようなアメリカ的なスピード感を国民感情、メディア感情で求めるところがあるんでしょうか?

それでは、また次回です。
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