女子サッカーワールドカップカナダ大会は予選ラウンドが終わり、ここからは「一度負けたら、ハイそれまでよ」の決勝トーナメントです。これまではベスト8からのスタートでしたが、今回からはベスト16からのスタートになります。なぜかといえば、今回から出場枠が増えたからです。

なでしこジャパンは唯一の3戦全勝で予選ラウンドを突破しましたが、対戦したのはどれも本大会初出場の国ばかりという今回らしい結果を残しました。なでしこから見ればどれも格下ばかりということで、勝てて当然、「どれだけ得点をとれるのか?」というのが関心ごとという見方もありました。しかし、ふたを開ければ1-0、2-1、1-0とロースコア決着が続きました。アメリカやドイツは大勝ちして力の差を見せつけているのを見ると、なでしこは大丈夫かなんていう声も上がっています。でも、初出場国ばかりを相手にしてはロースコアになるのは仕方がないと思ってしまうのは私だけでしょうか? データがあまりない中でやるのは、もしかすると、フランスやイングランドが並ぶような激戦区でやる以上に大変なものかもしれません。

話はそれますが、なでしこジャパンもハリルジャパンも決定力不足が不安なんて言いますが、ハリルジャパンのそれとは別物と思います。ハリルジャパンの場合、シード国としてシンガポールを迎え撃つ立場でワールドカップアジア予選を戦ったのにスコアレスドローになってしまったんですから、心配に思ってしまいます。しかし、なでしこの場合はワールドカップ本大会というガチの中のガチでの結果ですからロースコア続きは仕方ないという気持ちになります。だから違うと考えています。

出場する国の数が多くなるということは、初出場の国も、ワールドカップ出場がご無沙汰になっているような国も当然のように出てきます。そういった国から埋もれた逸材が湧き出るくらいに現れてきます。もしかたしたら、「なでしこジャパンを苦しめた○○がなでしこリーグ参戦!」という見出しが8月過ぎて踊るようになるかもしれません。未知の存在だった逸材を見つければ、楽しむ要素が増えてきます。女子サッカーの世界をもっと楽しめるようになるきっかけが、このワールドカップに隠れているかもしれません。

では、また次回です。
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