8月29日からサッカーの第95回天皇杯が始まりました。今年は輪をかけて過酷なレギュレーションになりました。何せ、J2のチームでさえ1回戦スタートなんです。

ここ数年、1回戦は各県代表と大学やJFLの優秀チームが対戦して、2回戦にJ2、3回戦にJ1のチームがそれぞれ戦いをスタートさせるという流れが定着していました(J3のチームにはJ1・J2のチームのような予選免除の特権はありません)。しかし、今年はJ1のチームにスタート位置の段差をつけるようになったんです。J1に昇格したばかりで前の年の成績が悪かった2チームは1回戦スタートであるのに対して、ACLのベスト8に進むかナビスコカップの予選を突破してかつJ1ファーストステージで上位に入れば、一気にベスト16までジャンプアップできてしまうんです。J3はともかく、地域リーグや学生チームにとっては組み合わせのあやでいきなりプロのチームと対戦できるチャンスが生まれるようになるのはいいかもしれませんが、全国大会出場が決まった後わずか1週間で天皇杯が終わってしまう危険もまたあります。1回戦に勝てばプロのチームと対戦できるという形であればモチベーション的に前向きになると思います。ただ、いきなりプロとなんていうのはあこがれの存在に思い切りぶつかれる喜びがあるかもしれませんが、あっという間にプロとアマの差を見せつける結果になることだってあり得ます。

「天皇杯で優勝したいなら常に強くあれ」といいたいのかもしれません。高校野球よりも早く100年を迎えた天皇杯なら、その論理も通るでしょう。でも、天皇杯にでる喜びをかみしめるためのモチベーションも大事に考えてもいいかと思うのは私だけでしょうか?

では、また次回です。

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