チャンピオンズリーグの準々決勝1戦目が行われる前日に香川真司選手らドルトムントの選手を乗せたバスが爆破事件に巻き込まれ、選手1人が大けがをしてしまったそうです。どうやらシリアへのアメリカ軍の攻撃にドイツ軍も加担したのに反発した人たちの仕業だったといわれています。

サッカーはアメフトや野球以上におそらく世界一普及しているプロスポーツ。政治や社会状況が反映ようなことが時にあるといわれています。そのあたりを敏感に読み取ってFIFAなりUEFAが観戦ルール作りや選手のふるまいに関しての注意喚起をしてきました。ヨーロッパ各国のリーグのチームは、チームに見合う人ならと、南米の選手もアフリカの選手も受け入れ、世界に誇れるチームを作ってきました。しかし、それを快く思わないファンもいてか、アフリカの選手に向けて猿の鳴き声でその選手をバカにするようなこともある。その人とは直接関係がないのにその人の母国で起きた非人道的なことに向けた批判をぶつけるファンもまたいる。感情的になるファンを冷静にさせようと考えてか、選手たちがとんちをきかせることもあって、それが多くのファンに好感を与えることもあります。

スポーツというのは平和であることをかみしめるものだと思うのですが、ナショナリズムを喚起するものにもなる。南米やヨーロッパではサッカーのワールドカップを「武器のない戦争」と呼ぶそうです。「参加することに意義がある」「平和の祭典」と言われているオリンピックでさえ「武器のない戦争」とも受け取れる一面がありそうな感じもします。でも、競技の内容そのものに熱狂してアイディンティティをかみしめるのも平和であることを実感できる瞬間と言えます。だからこその接し方をいろいろ考えないといけないかもしれません。

では、また次回です。
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