24日までの大相撲春場所で10勝あげ、直近3場所合計34勝で大関昇進ラインをクリアした貴景勝が27日、大関昇進を決めました。かつての師匠である貴乃花光司さんを上回る速さで大関に昇進し、貴乃花さんが横綱に昇進したときのように一度お預けになったあとに昇進を果たしたというのは何とも縁を感じます。

昇進伝達式では毎回口上がどんなものになるか注目されますが、今回の貴景勝の場合はいたって自然体だったように見えました。千秋楽の取組終了後に昇進に向けた手続きが始まったのを知ってから考えたといいますが、子どもから心の拠りどころにしていた言葉「武士道精神」と埼玉栄高校相撲部のスローガン「感謝」「思いやり」を盛り込んだ向上になりました。恩師の監督からは「やっぱり出たか」という言葉もありましたが、プロとしての心の拠り所を何も飾ることなく示すことでこれからの決意表明にしたのかもしれません。そういう心の拠りどころがあれば、四字熟語を何か入れようなんて考える必要もないし、そういう言葉を素直に出す方がファンに伝わっていいだろうと思うのは私だけではないでしょう。

来場所から新元号の下での大相撲となりますが、貴景勝は恐らく中心的な存在になるでしょう。ただ、横綱・白鵬は2020年までは少なくても現役でいることを公言していて、その上で千代の富士が達成した35歳での優勝も目標にしています。貴景勝と近い年齢の力士もたくさんいます。もしかしたら貴景勝に先を越されたと思った力士もいるかもしれません。平成以上に活発な大相撲界を期待してもいいでしょう。

では、また次回です
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