新型コロナウイルスの流行は世界的なものになっていて、世界中いたるところのスポーツイベントが中止になったり延期になったりしています。そんな中、アメリカのMLBが異例の「セントラル方式」での公式戦を模索しているというんです。

アメリカ政府の疾病対策担当者が15日、無観客でなら夏に公式戦を実施できるという見通しを示したのですが、その際に通常のやり方ではなく「セントラル方式」を提案したのです。ここ数回のサッカーのオリンピックアジア最終予選で行われているセントラル方式というのは1つの国の特定の地域に参加国を集結させ1回総当たりで順位を決めるというもの。これに似た形でMLBの公式戦をやってみては…というわけです。MLBの場合、アリゾナ州のキャンプ地に30チームを集結させ、アリーグとナリーグそれぞれ数回ずつの総当たりをします。公式戦の期間中はアリゾナから離れることはなく会場とホテルの往復に終始し、ホテルでは週1回程度ウイルスに感染していないかなどの検査を受けることも義務付けるとか。少し前にはMLBのキャンプ地が集中するアリゾナとフロリダの二手に分けて公式戦をやろうという検討もされたそうですが、移動による感染拡大のリスクを勘案したためかアリゾナ集約を優先的に検討されるようになったようです。

フロリダと二手に分けるにせよアリゾナに集約させるにせよ広大な土地があるアメリカだからできる方法だろうと思います。キャンプ地には選手たちがキャンプ期間中暮らす家が何軒もあるくらいです。ある程度長い期間生活ができるような体制もしっかりしています。だからこそというところもあるでしょう。今はそんな話をしている場合ではないでしょうが、ニューヨークやボストンの人たちにとっては地元で試合がみられないのは寂しいかもしれません。でも、野球が見られる日常に少しでも近づくことは前向きに考えてもいいかもしれません。

新型コロナウイルス対策が世界一うまくいっているといわれる台湾では12日に無観客ながらリーグ開幕にこぎつけました。前向きに少しずつ進んでいると信じたいものです。では、また次回です。
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