サッカーのイングランドプレミアリーグの強豪で、UEFAチャンピオンズリーグの常連であるアーセナル。そんなアーセナルがかつて使っていたホームスタジアムがマンションに改築されてたとか。22日にBS-TBSで放送された「あこがれの地に家を買おう!」という番組で紹介したのを見て驚きました。1913年から2006年まで使われていたハイベリーというスタジアムで、アーセナルの試合以外にもボクシングのモハメド・アリが世界ヘビー級タイトルマッチをやったこともあるそう。

1913年といえば日本の元号にあてれば大正2年。日本での現存最古のスタジアムである甲子園球場ができる10年以上前のこと。90年以上にわたってサポーターに親しまれたわけです。さすがに老朽化が進んでしまうし、キャパシティーが少なく手狭になってしまうし…で、ほど近いところに建てられたエミレーツスタジアムに移転されました。エミレーツスタジアムができた後にハイベリーは跡形もなく取り壊されたわけでなく、グラウンド部分が住民が交流する中庭として残され、スタンド部分は分譲マンションとして建て替えられましたが当時のたたずまいはできるだけ保つようにしたそうです。驚いたことに中庭にはかつてグラウンドで造成されていた芝生が残されているそうです。アーセナルサポーターもこのマンションに多く住んでいるそうで、ここに住むことを誇りに感じているとか。

アメリカのMLBでも長い歴史を誇るスタジアムを閉鎖し近所の新しいスタジアムに移転するケースはよくあります。日本のNPBでも南海ホークスの本拠地だった大阪球場や阪急ブレーブス・オリックスブレーブスの本拠地だった西宮球場のように役目を終えた後に跡形もなく取り壊されたケースもあります。これらの跡地に建てられたのはオフィスビルや商業施設といった大型ビルがほとんどでマンションが建てられたなんて聞いたことありません。西宮や大阪球場の跡地に建てられた商業施設にはモニュメントや資料を展示している施設がありますが、人が住めるようなところではありません。

そう遠くない将来、日本でも老朽化したスタジアムをどうするか考えるケースがおおくなるかもしれません。思い入れの強いスタジアムの一角に住む時代が日本にやってくるでしょうか? では、また次回です。
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