ボクシングの世界戦がこの秋から冬にかけていつになくたくさん行われていますが、それゆえの混乱というのも起きてしまうのかなって思ったのが3日のIBFとWBAのバンダム級統一戦でした。IBFチャンピオンの亀田大毅選手と対戦したWBAチャンピオンのソリス(ベネズエラ)選手の減量が期限に間に合わなかったためWBAチャンピオンを剥奪されたのがきっかけです。

減量を諦めたからって、「円だろうがペソだろうが(「金でも何でも」という表現をしている新聞も)払ってやるよ」と言い捨てて500mlペットボトルの水やコーラを7本も飲み干して見せたというソリス選手の行動にも驚きましたが、大毅選手のベルトがなくならないというルールがあったことが後になってわかったことも驚きました。それがわかるまでの経緯についても問題になっていますよね。
スポーツ紙各紙で細かいことが報道されていますが、大雑把にまとめると
*試合前日のIBFの発表→ソリス選手の王座剥奪によってWBAの王座はいったん空席になるが、大毅選手が勝てばWBAの王座は大毅選手のものになる。ただし、大毅選手が負けたらWBA・IBFの王座とも空席になる。
*試合後のIBFの発表→実は大毅選手は負けても王座を失うことはない。これはIBFのレギュレーションとして元々あるもの。(このことを説明した文書が試合前日の会議で亀田家に渡されていたことを試合翌日に亀田家サイドが公表)
もしかしたら、IBFはこのレギュレーションはもう知っているものと思って別段説明の必要はなかったと判断したかもしれません。もしかしたら、当たり前のレギュレーションだからIBFの関係者が説明するのを忘れてしまったかもしれません。亀田家サイドもこの混乱に対して詫びていました。ただ、今年春に国内でIBFの試合が出来るようになったばかりだということをIBFが今年の間だけでも配慮しないといけなかっただろうと思います。

20年以上前に東京ドームで行われたマイクタイソン選手のヘビー級王座統一戦でIBFのベルトが懸けられたことがありましたが、これはWBAとWBCのベルトとともに懸けられたから、IBFって何だろうと騒ぐことはなかったでしょう。ただ、今回は話が違います。これをきっかけに、今後に向けて日本ボクシングコミッションとIBFがいろいろな可能性についての打ち合わせをしないといけないでしょうね。ついでですが、大きな混乱はまだありませんがWBOでも同じことが起こる可能性があることを念頭において対策をとらないといけないかとも思います。

それでは、また次回です。
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