サッカーの女子ワールドカップカナダ大会の決勝が6日に行われましたが、なでしこジャパンはアメリカに2-5で敗れ連覇はなりませんでした。諦めない気持ちを見せて最後まで戦い抜いたなでしこにしても、最多の3度目の優勝を果たしたアメリカにしても、「喝!」といいたくなりました。

まずなでしこ。これは張本勲さんの言い方をすれば「激励の喝」です。1点か2点しか1試合で取れない攻撃力じゃ予選ラウンドで格下に確実に大勝ちしたアメリカの前じゃ厳しかったですね。長短織り交ぜたパスを丁寧につないで前へ前へと進めても、きっちりとゴールを決める決定力がまだ足りないということでしょう。「決定力不足」は男子のサムライブルーほどではないにしても不安視されている部分がありましたから、これからは2012年のU-20女子ワールドカップの「ヤングなでしこ」を率いた監督が「俺が俺が!と主張するくらいがFWはちょうどいい」と考えていたようですが、こういうメンタル、シニアではなおさら必要になってくるのかもしれませんね。

一方、アメリカにはハリさん流でいうところの「大喝」です。あの試合は完封しなければいけない試合でした。4-0で前半を終えられなかったことこそアメリカにとっては大問題。格下相手に確実に圧勝できる攻撃力に加えて決勝トーナメントでは無失点という鉄壁の守りも見せていたアメリカにとっては、15分ちょっとで大差をつけて佐々木監督の采配の一貫性を失わせたなでしこ相手にもっと得点を奪い、守りも完璧にしなければいけません。去年の男子ワールドカップのドイツ-ブラジル戦みたいなワンサイドゲームになって当然だとさえ思っていた展開が4-2に詰め寄られてしまうとは…。更に厳しいことを言えば、こんな失点をしていたらイングランドやドイツに笑われてしまうと思いますよ。

男子のような年齢制限がないオリンピックが次の大きな勝負の場になる女子サッカー。果たして、今度はどんな戦いが待っているんでしょう?

ついでに一言、ラジオも捨てたもんじゃないですね。女子ワールドカップ決勝はNHKラジオ第一(AMラジオ)でも生中継されていました。解説を務めた早野博史さんと実況の曽根優アナといえば、Jリーグや男子のワールドカップでも何度となくコンビを組んでいる両人ですが、なでしこの懸命な戦いぶりにいたく感動していたようでいつになく熱くなっていましたね。この実況に本当に引き込まれました。タイムアップのときは電車の中でしたが、ラジオを聴きながら思わず拍手したくなりました。テレビを見られない人がワンセグを見て試合の展開を知るような街中の風景がいろいろなテレビの情報番組で見られましたが、ラジオでなでしこの戦いぶりを聴いた人はどれくらいいたでしょうか?

では、また次回です。
[Web全体に公開]
この記事の前後の記事(新着順)
・今年だから?
2015年07月24日  [Web全体に公開]
・次が大事
2015年07月17日  [Web全体に公開]
【閲覧中】激励の「喝」!
2015年07月10日  [Web全体に公開]
・もう1回、勝負!
2015年07月03日  [Web全体に公開]
・これが優勝だ!
2015年06月26日  [Web全体に公開]

0件のコメント