8月5日のサッカーから競技が始まるリオデジャネイロオリンピック。その直前にふってわいたのがロシアの集団ドーピング問題でした。国際アンチドーピング機関としてはロシア選手団すべてを締め出すべしとしましたが、IOCが出した結論は「ドーピングをしていないことを間違いなく立証できた人なら参加してもいい」ということになりました。

これが一番の着地点だと思います。一網打尽で締め出すよりも、間違いがないことを客観的に立証できたならば胸を張って戦いの場に立てばいい。やる方に立つ人たちの意見も大体そのあたりで一致しているようで、日本レスリング協会の会長は「ドーピングやっていない人ならどうぞ」というくらいです。

アンチドーピング機関がクロと言ってしまえば、IOCはそれを逆らうわけにはいかないという意見を持つ人は「連帯責任を取らせるべき」と主張しているように見えます。煙草を吸った未成年の部員の責任を部員全員でとるような、高校野球の論理をかざすようにも見えますが、高校野球の場合は制裁措置で対外試合への出場停止が下される場合もあれば、対外試合を自粛することもあるわけで、ケース・バイ・ケースなんです。

現実的にそうせざるを得ないという状況にもあるようです。もし一網打尽にロシア選手団を締め出したら、IOCを相手取りロシア選手団の選手がこれでもかと裁判を起こす可能性があるというんです。現に、一部の選手がヨーロッパ人権裁判所にもう訴えているそうです。訴訟額が天文学的な金額になるかもしれません。そうなってしまうと、オリンピックそのものの危機になってしまうかもしれません。

それでは、また次回です。
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