25日まで行われた大相撲九州場所は貴景勝が初優勝。小結の優勝は2000年夏の魁皇以来、初優勝3人の年も2000年以来と、いろいろな意味で歴史に残る優勝となりました。部屋の解散・統合があった最初の場所で優勝というのも歴史的なものになったかもしれません。

貴景勝といえば小学校の卒業文集で披露した人生設計が注目されています。「中学卒業を機に貴乃花部屋に入門(プロ入り)し18歳で三役、20歳で横綱に昇進。そして優勝は35回以上」というもの。実際には埼玉栄高校に進学したため貴乃花部屋への入門が設計よりも3年遅くなっているものの、入門から三役初昇進までの所要期間はピッタリなんだとか。貴景勝(本名・佐藤貴信)を勧誘した埼玉栄高校の監督は「中学卒業してすぐにプロになっても壊れる危険があるからまずは高校で鍛えなさい。佐藤君にとって決して遠回りにはならないはずだから」と説得したといいますが、大相撲でもこういうストーリーが聞かれるようになったのかと感じています。プロ野球では甲子園で活躍した高校生が即プロ志望届を出さずに大学で4年鍛えそれからドラフトへという話を昔から聞きますが、大相撲は中学卒業即プロ入りというルートが当たり前だった時代が長かったのを考えると時代が進んだなって。

力士は立身出世のためになるものというイメージが人々の間に定着しているからか、アマチュアでの実績をひっさげてプロになる人が異質に見える時代が長かったから時代の進歩を感じるようになったのかもしれません。本気でプロを目指す気持ちは変わりないでしょうが、強化・育成の考え方は時代によって変わっていくのかなとも思います。貴景勝のような努力を重ねてトップクラスへ上がっていくのが当たり前になる時代はもう来ているでしょうか。

では、また次回です。
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