デリケートなことだし言い方一つ間違えたら「不謹慎狩り」に遭ってしまいそうで触れるのはよそうと思っていましたが、思うところがあったので今回は触れようと思います。貴乃花部屋が解散したのを受けて千賀ノ浦部屋に移った幕内力士の貴ノ岩が付け人に暴力を振るったために引退を決断したとか。

昨年10月に当時の横綱日馬富士が巡業先の飲食店で貴ノ岩にけがを負わせるような暴行を起こし後に引退という一件をきっかけに角界は大揺れとなりましたが、この一件の当事者がこんなことになるなんて思ってもいませんでした。が、この一件があったとき、貴ノ岩はなぜ注意を受けなければいけなかったのか、なぜ殴られたのか、なかなか納得していなかったようだと一部で報じられていました。そういう経緯があると、忘れ物について言い訳した付け人に対して暴行を加えたことは瞬間的には貴ノ岩にとって大ごとに感じなかったかもしれないなと思いました。当事者意識というか問題認識の仕方が大方の人と違っていたと言えばいいのか…。でも、事情聴取などしているうちに事の重大さに気付いたから引退を決断するに至ったのはまだよかったとも思うし…。

その一方で引退をあっさり受理した相撲協会にも疑問の声があるようです。「本当にいいのか?」と再考を促すような動きがあったといいますが、一般的な引退と同じような対応するのは確かに首をかしげてしまいます。事情聴取で得た情報から引退が本当に妥当なのかを検討して、引退届を却下して出場停止処分を下すような選択もあってよかったのかなとも思います。暴力とは違いますが法律に触れるような行為をした選手に引退勧告をすぐにしないで反省を促す時間を与えることが多くなりました。そのトレンドに乗るべきだというわけではありませんが、相撲協会にもそういう考えもあっていいのかなとも思います。その期間を経ても引退する意思が変わらなければ受理やむなしと考えればいいでしょうが。何度考えても難しいものです。

では、また次回です。
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