9日にノーベル化学賞の受賞者が発表され、その1人が旭化成の名誉フェローである吉野彰さんだったことが明らかになりました。スマートフォンなどで当たり前のように使われるリチウムイオン電池の実用化に大きく貢献したことが主な受賞理由だとか。私、テレビでこのニュースを見ていた時、てっきり宮崎県延岡市に会見場が設けられて社員や報道陣がものすごい勢いで集まっているのかなと思い込んでしまいました。ですが、ほどなくテロップで東京本社に会見場が設けられたことがわかり拍子抜けしてしまいました。

失礼なものいいかもしれませんが、まさか旭化成の名前をノーベル賞で聴くとは思ってもいませんでした。私の中では旭化成といえば毎回のようにオリンピックの男女マラソンで代表を送り出している陸上競技の名門というイメージしかありませんでした。だからこんなことも考えてしまいました。今年は東京オリンピックの代表選考レースとしてMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)が行われましたが、旭化成の選手が男女とも出場できませんでした。MGC出場資格が懸かる大会が一通り終わり、旭化成の選手が一人も出場資格を得られなかったのをMGCを発案した瀬古利彦プロジェクトリーダーが「イヒっがねぇ…」と冗談交じりに嘆いていました。かつて放送された旭化成のCMコピーを持ち込んだコメントだったのですが、予想外のことでこれくらいのことを言わないと落胆の気持ちを沈められないと考えたのでしょうか。そして、陸上部の活動拠点がある延岡の人たちはもちろん、旭化成の社員たちもMGC出場者ゼロというまさかの事態には落胆したかもしれません(一応、3枠目を争うラストチャンスもありますが)。

そんな中での吉野さんのノーベル賞受賞です。延岡の人たちはどうかわかりませんが、旭化成の社員の喜びは何倍にも増幅しているかもしれません。実は、去年も吉野さんの受賞が期待されていて東京本社に会見場が設けられていたものの、受賞ならずで「来年は期待していてください」と本人があいさつしてお開きになったとか。そういうことがあったからこその喜びがあったとも言えますが、MGCのことも重なって喜びは増しているだろうと信じたいところです。そして、今度は吉野さんの快挙を追い風にして陸上部の選手がマラソン五輪代表ののラスト1枠をつかみ取ってほしいという期待も増してくるかもしれません。

では、また次回です。
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