ラグビーワールドカップ日本大会は11月1日の3位決定戦と2日の決勝を残すのみとなりましたが、10月29日に発売された2つの週刊誌に日本大会での「おもてなし」について同じテーマの記事が書かれました。

そのテーマとは喫煙所。ラグビーワールドカップの開催会場には形はどうであれ喫煙スペースが設けられたとか。広いところもあれば狭いところもあるし、テントに灰皿を置いたようなところもあったそうです。ただ、会場によってはどこにあるかわかりにくく通路をあちこち歩きまわるような人もいたとも書かれていました。細かいところでトラブルが起きてしまいましたが、愛煙家はもちろん、多くのファンから好印象を持たれたそうです。組織委員会ではあらゆる文化を背景にする人が集まるので喫煙所の設置をとがめることはなかったとか。試合を楽しめるようにするためにできる限りの配慮を採るのがおもてなしと考えれば、喫煙所というのは決して害になるだけではないというのが記事の主張のように見えました。

さらに記事では来年のオリンピック、パラリンピックでここまで寛容にできるかが問題ともしています。IOCでは最近のオリンピックで「煙のないオリンピック」を実現させるように開催各国に求めています。ですから開催都市では禁煙を徹底するようになっています。東京もご多分に漏れず飲食店での全面禁煙が進むようになりましたし、公共施設での喫煙所も少なくなりました。極端に言えば、たばこは自宅でなければ吸えないくらいになってしまいます。タバコを吸わない人に煙の害が及ぶ受動喫煙を防止するためとはいえここまで制限するのはどうかという声があるのも現実ですが、ラグビーワールドカップ日本大会の組織委員会が下した決断の流れに逆行していると考える人もいるかもしれません。でも、寛容さというのは喫煙所を設けるだけではありません。喫煙所というのはone of themであって、これからどんな形で寛容なおもてなしができるかというのが求められるかもしれません。

では、また次回です。
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