系列校の智弁和歌山にかなり先を越された形はなりましたが、奈良の智弁学園が初優勝して幕を閉じた第88回センバツ高校野球。夏の全国高校野球選手権と比べて先端的な運営をしているように見えるセンバツでまた新たな試みがなされました。なんと、バックネット裏を関西に住む小中学生の野球部員に開放したんです(チーム単位の一般公募だったようですが)。

プロ野球でも高校野球でもチケットの値段が一番高いエリアのはずですから、いくら観客動員が歴代最高を記録したといっても大幅な収入減になるかもしれません。ただ、これからの担う子どもたちのためにと開放するという運営サイドの心意気は収入以上の影響力をもたらすかもしれません。月並みなことを言うかもしれませんが、バックネット裏で見た子どもたちのだれかが数年後にグラウンドに立つなり、プロになってオリンピックやワールドベースボールクラシックに参加するようなことがあれば「ルーツがここにあったんだ!」と注目を集めることになるでしょう。純粋に間近でトップレベルのプレーを見ることができたことが子どもたちにとって感動できることも何かを与えることができるかもしれません。

まぁ、マニアックに高校野球を見る人たちの間ではバックネット裏に毎日姿を見せる「ラガーさん」が注目を集めていましたが、常にラガーさんが陣取っていたところに小中学生が入るようになったので「ラガーさんはどこに?」なんて記事が出たくらいです。ただ、ラガーさんはネット裏の3塁寄りのエリアで毎日のように通ってようですから、マニアの心配は杞憂に終わったようです。

「ドリームシート」と呼ばれる今回の試みは日本高野連というよりも毎日新聞主導で行われたものだったようなので、夏も継続して行うのかはわかりませんが、春だけでもいいから続けてほしいですね。

では、また次回です。
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