今回、また朝ドラの話をしたいと思います。

「金曜の呪い」「ナレ死」とネットの世界でNHKの朝ドラにまつわるフレーズが飛び交っているそうですが、そういった言葉は視聴者の中での理想の現れなんでしょうか?
 
NHKの朝ドラは1回15分と短いし、1つのエピソードは6回で完結させるような流れですが、次への足がかりを残すような仕掛けも作るようになっています。だから、物語の進行を効率的にしないといけない部分があるかもしれません。そうなると重要な人物が死ぬ様子を描ききれなくなってしまい、ナレーションで死んだことを伝える「ナレ死」の手法を使っても仕方がないでしょう。同じNHKの大河ドラマだと朝ドラよりも1つのエピソードにかける時間が少なくても重要な人物の死をしっかりと描いています。戦国ものでは織田信長が最期を迎える「本能寺の変」を描く週を大々的に予告しますしね。
 
「金曜の呪い」を説明できてないって? これは最初に出した「次への足がかり」ということでしょう。土曜日に重要な人物が死んで、次の月曜日に新たなエピソードに向けてリセットするのがスッキリしていいというのが「金曜の呪い」を訴えるような人がイメージする理想的な物語の展開かもしれませんし、直後の番組で朝ドラを振り返る某女子アナが生本番中なのに涙するのもいたたまれないという同情もこの言葉に含まれているのかもしれません。ひねくれた見方をすれば、土曜日の同じ時間に放送している番組の女子アナなら涙することはないだろう(報道系の番組だからするわけにもいかない)から土曜日に重要な人が死んた方がいいと考える人もいるかもしれません。でも、余韻がなくカットアウトばかりするような物語の展開が面白味をなくしてしまうような不安がありそうな感じもします。

ここからは妄想の話です。もしも朝ドラで戦国武将の妻だったり、戦国武将相手の商売で巨万の富を得た商人が主役の物語が放送されたら、おそらく、本能寺の変が何かしらの形で描かれるでしょう。信長や秀吉に近い立場なのか、徳川家康や明智光秀に近い立場なのか、立場によって扱い方が変わってくるかもしれませんが、信長が死ぬのはやっぱり金曜日でしょうか? 光秀が死ぬのは「ナレ死」になってしまうのでしょうか?
 
これだけネットで意見が飛び交うNHKの朝ドラって、時代が変わっても影響力は大きいんですね。また、次回です
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