熊本地震の影響でJリーグやプロ野球の日程が一部キャンセルされる事態になりましたが、支援の輪は急速に広がっています。延長12回、4時間半以上に及ぶ20日のオリックス戦終了後、夜11時過ぎているにも関わらず東北楽天の選手たちが義援金支援を呼びかけ、多くのファンがそれに応じるという光景があったとか。できる範囲で支えることが大事なんです。

さて、本題です。2020年の東京オリンピックのとんだトバッチリが神宮球場に及んでいるとか。国立競技場に入場する人たちの待機場所や資材置き場に適当な場所がないから神宮球場を使わせてほしいと東京五輪組織委員会が地主の明治神宮に依頼しているのに、神宮球場をたくさん使う東京ヤクルトスワローズや学生野球協会、東京都高校野球連盟には明確な説明がないと問題になっているそうです。

そんな中でアクションを早く起こしたのは高校野球連盟でした。なんと、東京都に駒沢球場の整備を要求してきたんです。駒沢球場といえば、東映フライヤーズのホームスタジアムとして1954年に開設され、64年の東京オリンピックの競技会場整備による区画整理で62年に閉鎖されたんです。それが今度は逆に神宮球場が使えなくなったら駒沢をメインに使えるようにさせてくれとは、なんとも皮肉です。駒沢は高校野球の東京都大会で使われているところではありますが、神宮と比べると使用数は少ないものです。なので、甲子園代表決定戦のようにたくさんの観客が集まりそうな試合にも対応できるように整備してほしいというわけです。

スワローズでは、NPBとともに使用できない期間を5月から11月でなく、少なくても日本シリーズができる程度までに短縮できないかと東京五輪組織委員会に要求しているという報道があるようですし、東京ドームを代用できないか検討しているとか、愛媛県松山市が松山坊っちゃんスタジアムを必要ならば使用できるように融通する用意があると関係者が表明するとか、いろいろと動きが出てはいるようです。

学生野球サイドについては具体的な動きについて目にしていませんが、何かしらの方策を考えているでしょう。五輪組織委員会としてはベストな選択ができなくて、泣く泣く神宮球場を資材置き場と科に使わせてくれといっているかもしれません(「神宮の杜の木を伐採したら明治天皇や戦争で死んだ旧日本軍の軍人の祟りが…」という理由かもしれませんが)。でも、歩み寄りの余地がないわけありません。お互いが納得できるような結論を待ちます。

では、また次回です。
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