更新が半日ほど遅くなり、申し訳ありません。

4月の初めには競泳、終わりというかゴールデンウィークの初めにはアーティスティックスイミング(シンクロ改め、略称はアーティス)の日本選手権が東京辰巳国際水泳場で行われました。競泳の方は池江璃花子選手の日本新連発で大いに盛り上がり、最終日には当日券を求める人の行列がかなり長くできたとか。しかし、アーティスの方は競泳ほどの盛り上がりがなかったとも、両方の大会を見に行った知り合いから聞きます。競泳、アーティスそれぞれの世界的な業界の立ち位置だけが原因で盛り上がりに差が出来ると思えないのは私だけでしょうか? 

聞いたところによれば、競泳では大学を卒業した選手と所属契約を結んだ会社の関係者が大挙して会場に駆けつけ、スティックバルーンをバコバコとたたきながら選手の応援をしていたとか。それに対してアーティスではそういう集団は見られず、参加クラブのジュニアコースにいると思われる子ども達とその保護者、それにOGと思われる人たちがクラブの選手に「がんばれ!」と演技の直前に声を上げるくらい。競泳ほどの盛り上がりが感じられなかったようです。アーティスって学校や企業をベースに競技活動をしていく土壌がなく、小学生から大学生まで同じクラブで練習を重ねるのがほとんどのように思えます。競泳でも子どもの頃から同じクラブで練習を重ねている選手がいますが、そういう選手でも学校や所属企業の一員としての競技活動を並行してやっています。そういうところで盛り上がり方の違いが出てくるのかなと思うんです。そのあたり、実力的にも知名度的にも池江選手並みに客を呼べる選手がアーティスに現れれば解決できるほど簡単な問題とは言えなさそうな気がします。

日本代表「マーメイドジャパン」にはいたものの、今回のアーティス日本選手権に出場した国内クラブの選手には社会人がいなかったとか。以前は代表クラスの実力がなければ高校卒業で第一線を退く選手が多くいたようですが、インカレの一環としてマーメイドカップが創設されたことで選手寿命が少しずつ延びてきました。ただ、競泳選手のように特定の企業と所属契約を結ぶなどして大学卒業後も競技を続ける人はまだ少ない。競泳は個人種目が基本だからその選手を応援していればいいですが、アーティスにはデュエットやチームなど複数人による種目もあるので企業と関係ない選手との距離感を応援する立場としてどう考えるか悩むかもしれません。ただ、精一杯競技を続けたくても自分に起因しないところで諦めてしまう人を助けるためには、そんなことに悩んでいる時間はないでしょう。支援の輪をまずは広げていくべきではないでしょうか。それが長い目で見たところでの競技力向上、客を呼べる選手の発掘につながるはずと思いますが。

では、また次回です。
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