15日に行われるマラソングランドチャンピオンシップ。MGCと呼ばれる大会が本番を迎えます。「MGCが何の略かわからない。マラソンオリンピック予選くらいの名前でないと」という批判の声もありましたが、MGCという略称がすっかり定着しました。それを前に11日、男子のレースを主に中継するTBSテレビがMGC誕生秘話を特番で紹介しました(ほぼ並行しておこなわれる女子のレースはNHK総合テレビで放送)。

東京オリンピックを目指したマラソン強化プロジェクトのリーダーになった瀬古利彦さんは「一発屋を生まない一発選考をするには」という発想で選考方法をプロジェクトチームの関係者と考えたそうです。その一員だった河野匡さんの発案で3年がかりの選考ロードを構築し、実現したわけです。最初はMGC本番で代表3人を決めて終わりにするつもりでしたが、勝負強さの他に速さを求めるためいくつかの選考レースで一番速く走りかつ基準のタイムをクリアできた人を敗者復活枠で入れるという2段構えにしたとか。これならあまり批判を差し挟みにくくなるし、選考の過程がガラス張りにできるというわけです。

そこで私が考えたのは競泳のこと。競泳はマラソンのようなテレビや新聞、スポンサー企業のしがらみがあまりないこともあって、世界選手権やオリンピックの代表は一発選考が当たり前になっている感じがします。ただ、日本選手権での一発選考で強くて速い選手を選ぶことにこだわりすぎているから代表になれる人数が想定を下回る事があるのだろうと思います。MGCは競泳を見習ったと思い込んでいたのをを11日に否定されたところで言うわけではないですが、競泳の代表選びこそMGCのようなルートを作った方がいいと思うのです。例えば、日本選手権を一発勝負の選考の場にするならば、派遣標準記録を破れずグダグダの結果だったとしても優勝した人を代表にする。でも、次に行われるジャパンオープンで日本選手権の優勝記録を上回って優勝した1人(または日本人最上位)と派遣標準記録をクリアできた2番手を代表にするというくらいでもいいのかもしれません。

マラソンのMGC、最高の結末を期待しましょう。では、また次回です。
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