しばらくサッカーばかりだったので、今回は野球を。

中日の高木守道監督が今シーズン終了を持って退任し、谷繁元信選手が次期監督としてチームを率いることになったと9日に発表されました。更に、落合博満前監督がチームの全権を掌握するGMに就任することもあわせて発表されました。

秘密主義と勝利至上主義に傾いた落合さんに批判的だった球団幹部が時計の針を戻す格好になりましたが、それに至ったのはどうしてでしょう? 落合さんが監督を辞めた当時はリーグ優勝したにもかかわらず「契約満了になったから」とさらりとしていましたが、年俸が高すぎるという理由を後に言われるようになりました。おまけに、高木守道監督は「落合はチームをめちゃめちゃにした」とまける度に言い訳する始末。そして、高木監督は元横浜監督(98年日本一)でもある権藤コーチと投手起用で大喧嘩するなど、選手やコーチとの対立が耐えません。こういう現実をかんがみて、落合さんを手放すのはまだ早いと思うようになったのかもしれません。

GMの後ろ盾を得ることになったとはいえ、谷繁新監督はプレーイングマネージャーとしてこれまで以上に過酷なシーズンをすごさなければなりません。簡単に言うと、自分の成果ばかり追求していればいいものではないということ。チームプレーに関わるばかりでなく、チームの勝利へいかに戦略を立てるかも求められるわけです。乗り越えられれば、落合さんが築いたチーム以上にすばらしいものが出来る可能性だってあります。まずは、見守っていきましょう。

それでは、また次回です。

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29日は日本テレビがプロ野球中継を始めてちょうど60年となるメモリアルデー。ナイターに限れば日テレがNHKよりも早く放送を始めたとか。初放送のカードは巨人-阪神。テレビ初放送のこのころ、巨人では川上哲治、阪神では藤村富美男が中心選手でしたが、全盛期から陰りが見え始めた時代のようです。

この日の放送では、視聴者が選ぶ60年のベストナインの投票結果が発表されました。やはり、最近の人たちが各部門の1位を占めていましたが、ONや門田博光さん、福本豊さんといった人たちもベストナインに選ばれました。そして、各部門の10位までの顔ぶれも紹介されましたが、その中には白黒テレビを彩った(?)人たちが何人もいました。
稲尾和久、村山実、江夏豊、野村克也、土井垣武、飯田徳治、高木守道、中西太、木塚忠助、吉田義男、張本勲
日テレのサイトに掲載されていた各部門のベスト10から白黒テレビ時代に活躍しただろうと思われる人たちの名前を抜き出してみましたが、どれだけ覚えていますか? 土井垣さんなんかはテレビ時代の前から活躍していた人だろうによく名前が出たもんだなと思います。意外なのは最初に名前を出した川上さん、藤村さんの名前が各部門のベスト10になかったこと。あと豊田泰光さん、杉浦忠さんあたりもいなかったですね。

テレビでプロ野球が伝えられるようになって60年。いろいろと技術が進化してきましたが、一喜一憂して楽しむファンの気持ちは変わらないかもしれません。楽しむ幸せ、かみしめていきましょう。

それでは、また次回です。
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95回目の夏の甲子園、群馬の前橋育英が初出場優勝を果たして幕を閉じました。しかし、終盤になって1人のバッターが起こした2つの騒動が、高校野球独特の問題を浮き彫りにしてしまいました。

その1人のバッターとは、すべてのベンチ入り選手の中で最も背が低い選手として注目されていた花巻東(岩手)の千葉選手。打席で見せる粘り強さと盗塁しなくても塁間をスピード落とさずに駆け抜ける俊足ぶりで「小さくてもすごい」とファンを沸かせました。しかし、この人のストロングポイントが災いして、騒動がおきてしまいました。
まずは2塁ベース上での「サイン読み疑惑」。準々決勝の途中、両手を横に振ってみたりジャンプをしてみせたりしている「挙動不審」ぶりがサイン読みと疑われたため、球審から直接注意を受けたのです。相手チーム(鳴門=徳島)がアピールプレーするなり2塁の審判に抗議するなり、何かしらの前触れもないですからびっくりしました。大会本部の担当者は「疑わしい動きをしたから注意した」と説明しましたが、お互い腑に落ちない感じだったようです。一部報道では、この一件の前に「花巻東はサイン読みしているから、サインをイニングによって変えよう」ともう織り込み済みで対策を立てていた学校もあったとか。これ、プロ野球ではスパイ行為なんてことにまで発展することもあります。だから、疑わしいと思われたところで注意を呼びかけるのは間違いではないでしょう。ただ、なぜそうなのか、やる人にも見る人にもわかるように説明するのも大事です。そうでなければ選手たちは萎縮してしまいますよ。
もう一つの騒動は「カット打法疑惑」。一人のピッチャー相手に1打席で13球も投げさせること自体異常なことではありません(「前に飛ばせよ!」といわれ褒められないことも時にあります)が、そのやり方にいちゃもんがついたようです。自分が好む球を待つために意図的にファウルを打つ様な動きがあればバントしたのとみなすという規定に引っかかってしまうというわけです。繰り返されているようだからということか、準々決勝、そう、サイン読み疑惑が浮上した日に追い討ちをかけるように担当者がこれにも言及していたようなんですね。そして迎えた準決勝、自分のスタイルと違うプレーを強いられたら力が出ないと、ファウルを打てずにゲームが終わったとか。

高校野球というのは教育の一環だといわれます。これらの問題がこの考えを揺るがすとは思いませんが、普通と思われるような戦略が組み立てられないと試合の質が落ちてしまわないかなって、何となく思ってしまいます。この規定を文字通り飲み込むようだと、フルスイングかバントしかできない、テレビゲームみたいな野球になってしまうかもしれません。ガチこそ高校野球の伝統芸というべきことでしょうが、戦術、戦略に幅が出来る余地を残せる規定の運営をして欲しいですね。

それでは、また次回です。
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都市対抗野球が23日まで行われ、JXエネオスが51年ぶりとなる連覇を達成しました。決勝には3万5000人もの観衆が集まったそうです。しかし、これが甲子園の高校野球決勝だったら…。なぜそう考えたかといえば、都市対抗野球がまだ高校野球ほどの発信力がないのかなと思ってしまったんです。言い換えれば、甲子園はみんなのものになったのに都市対抗はみんなのものにまだなってないということです。

私は15年以上東京ドームへ都市対抗野球を見に行っています。お互い目いっぱいのプレーをみせ、応援団も目いっぱいのパフォーマンスを見せ、ドーム全体が盛り上がっている様子がとにかく楽しいんです。しかし、スタンドに集まっているのは出場チームの会社の人たち、先輩の活躍を見るためにユニフォームを着て集まった子どもたち、そして選手の親族くらい…。これだけじゃもったいないって思うんですよね。都市対抗は都市対抗でなく企業対抗になってしまうからこうなっても仕方ないと思うかもしれません。
わかりやすくするために比較してしまいますが、甲子園の高校野球は身の回りの人たちに限らず地域の人たちや純粋にファンだという人たちが集まり、大会期間の挨拶代わりの会話は自分の出身県の高校が勝っただの負けただのという内容になることも多いようです。都市対抗の期間中に出身県の会社が勝った負けたという話はあまり聞かないですよね(参加している会社の中なら「野球部きのう負けたね」という話になるでしょうけど)。

都市対抗が甲子園のように「誰のものともいえないみんなのもの」になるためにはどうすればいいんでしょうか? 地元の人たちの興味を向けるためにどうすればいいのかという風に命題を置き換えて考えたほうがいいかもしれませんね。そうだとすれば、地方メディアが大事になってくるだろうと思います。高校野球のようにその県から全国の舞台に立ち戦う姿を出来る限り伝えていくことが大事なんです。企業のはなしは企業と関係のない人には興味が持てないと割り切ってしまうのは違うでしょう。高校生のように純粋な気持ちで向き合っているのには変わりません。次のステージへと羽ばたいていく姿を見るのもいいものです。そういう思いをメディアが伝えることが一つ大きなきっかけになるはずです。みんなのもの、まちのものになるために、都市対抗が求められる課題は大きそうです。

それでは、また次回です。
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ザックジャパンの話は来週からのコンフェデレーションズカップでいくらでも話せるでしょうから、今回は野球の話を。

NPB公式球(統一球)の仕様が変わっていることを事務局の担当者数人しか把握していなかった問題が大事になっているんですよね。
「今更公表してどうする? むしろシーズン終了(11月ごろ)まで黙っていてくれればよかったのに」
という意見もあるようですが、NPBが統一球に不具合があってそれをメーカーに修正してもらった経緯を12球団と選手会、審判部それぞれにちゃんと言えば、飛びやすいボールになったとしてもメーカーの人たちが直した結果だからと理解できてこんな大騒ぎにならなかったでしょう。コミッショナーが「私は不祥事をやったわけではない!」というのを「けしからん! そんなことを言っているならやめちまえ!」とブッタ斬られることもなかったでしょう。

こういうものの問題って、サッカーではありえないことなんでしょうかね? 毎年Jリーグの公式球についてはメーカーと商品名をはっきり公表していますし、もっともFIFAもワールドカップや各年代の世界選手権で「今回はこれを使います!」と公式球を派手に発表していますよね。そしてそれを参加するチームにいち早くなじんでもらおうと練習でボールを使えるように配慮をしているところもあるんですよね。

野球でもこういうガイドラインが出来れば問題なんか起きないだろうと言い切ることは出来ないでしょうが、コミッショナーが12球団と選手会と綿密に連絡を取り合う場所があるとないとでは違うんでしょうね。誰も知らないうちに闇から闇へ物事を遂行できる「必殺仕掛人」のような身の回りの堅さも必要かもしれません。「ばれちゃーしょーがない!」と開き直る感覚も必要かもしれません。でも、特殊能力という部分もあるかなとも思います。信頼関係を壊すことがないような対応をNPBには期待します。

それでは、また次回です。
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