第93回センバツ高校野球は1日に決勝が行われ、東海大相模(神奈川)が明豊(大分)を3-2のサヨナラで破り10年ぶり3度目の優勝を果たしました。昨年の92回大会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になりましたが、2年ぶりの大会となる今回は無事終わりました。

新型コロナウイルスの影響はまだ払しょくされていない中での今年の大会は異例尽くしになりました。1万人(前の記事で5千人と書いてしまいましたが正しくは1万人です)の上限が設定されたとはいえ観客の受け入れが可能になり、どの試合も7千人を上回る観客が集まったような印象があります。チケットが値上げされたのにこんなに集まるわけですから、甲子園で高校野球を見ることに渇望していたファンがどれだけ多かったかがわかります。アルプススタンドでの参加校関係者の応援も1000人の上限があるものの可能になりました。ブラスバンドはスタンドに入れないものの事前に収録した音源をスタンドから流すことが可能になりました。テレビで試合映像を見る限り、アルプススタンドにカメラを向けなければ普通の高校野球の雰囲気が戻ってきていた感じがしました。応援しているベンチ外の部員や関係者の表情もいつもの高校野球の雰囲気に戻った感じがします。

コロナ対応として用意されていた特別ルールとしてコロナ陽性による不戦勝がありましたが適用されませんでした。「選手もしくはチーム関係者に新型コロナ陽性の人がいたら、チーム全員隔離になり甲子園に行けなくなるのでそのチームの不戦敗」になるというルールは幸運にも使われることがありませんでした。選手のリモート会見も取り入れられたし、テレビ・ラジオの共同インタビューはスタンドマイクを使っていました。テレビのインタビューを見ても違和感はありませんでした。違和感がない、普通に近いところでどんなことができるかというのが対策のヒントになるかもしれません。

今回得た収穫を活かして、夏にもいい大会ができることを祈ります。では、また次回です。
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2020年は都道府県大会と甲子園特別交流試合と呼ばれるオープン戦しか実施されなかった高校野球。2021年は甲子園で優勝を争う大会が帰ってきます。19日に初日を迎える第93回センバツ高校野球です。ただ、制約はまだあるようでして。

昨年夏に行われた甲子園特別交流試合。第92回センバツ高校野球に出場するはずだった32校(開催されなかったものの出場回数にはカウントされている)が1試合だけ行ったオープン戦でしたが、こちらには出場チームの関係者とマスコミしか入れませんでした。1試合あたりの人数にすればせいぜい500人程度だったようです。今回のセンバツでは観客の受け入れを、5000人を上限に行います。ただ、5000人しか動員できないからか、チケット料金は値上げされるとか。たとえ値上げされたとしても甲子園のスタンドで試合を見られることはファンにとっては堪えられないもので、チケットは軒並みプラチナペーパーになっているでしょう。

アルプススタンドでの応援も解禁されますが、大声をあげたりブラスバンド使ったりすることは認められないとか。代替案として参加各校の吹奏楽部が事前に収録した音源を大会本部へ提出し、そのチームが攻撃中にその音源を流すことになったそうです。NPB各球団がホームゲームでやっている応援手法を高校野球でも導入されることになるわけです。去年夏の交流試合では一部の参加校がブラスバンドが学校で演奏する「リモート応援」をやりましたが、今回はブラスバンドが甲子園に一歩近づけたといえるかもしれません。ブラスバンドがスタンドに足を踏み入れる日が来ることを今は祈るばかりです。甲子園の広さを選手や観客はどう感じるか、大会を特別な気分で見届けることになるかもしれません。

では、また次回です。
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新型コロナウイルスの問題による特例が今年も採用されるプロ野球。それに加えてセリーグでは限定的なDH制が浮かんでは消えているとか。

巨人の球団代表が手を変え品を変え提案しているようなんです。まず1年限定という形で巨人サイドが提案するも却下され、その後公式戦開幕から30試合か60試合と期間を狭めた上でやろうとまた提案しているようです。巨人の主張としては投手を中心にした選手の負担軽減、試合内容の充実などを理由としています。

ただ、否定的な声も根強いようです。セ・パ交流戦で毎年のようにパリーグに敗れていることや日本シリーズが7年連続でパリーグが日本一になっていることが直接の原因だろうから安直だというのが主な意見。原監督や球団代表など巨人の関係者ばかりが提案していることを快く思わない人もいます。何というのか、感情論が混じっているようにも感じるのは私だけでしょうか?

セリーグのアイデンティティを失うかもしれないと思うとDH制には後ろ向きになってしまいますが、負担軽減の限定的なものならばやむを得ないと私は思います。一軍登録やベンチ入り人数の増員を考えたらDH制は活用できるのではないかと思います。ただ、それはあくまでも限定的なものです。それに、DH制採用前と採用時、終了後の選手のパフォーマンスの検証も必要かもしれません。野手・投手の守備、投手の打撃などどう変わったかとか。

結論は簡単に出ないかもしれませんが、事の推移は見守りたいです。では、また次回です。
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プロ野球は25日、公式戦開幕から23週半で日本一が決まりました。その一方、今年唯一の主要アマチュア大会となる都市対抗野球が22日から東京ドームで行われています。高校野球では夏に甲子園交流試合が行われてはいますが、これはあくまでオープン戦のようなもので優勝チームを決めるまでには至っていません。

都市対抗が行われる東京ドームでは各チームの応援団が1塁側と3塁側に陣取り、ブラスバンドやチアリーディングなどのパフォーマンスが繰り広げられるのが恒例。応援団のパフォーマンスと観客の盛り上がりがどれだけの一体感を作り上げているかを審査するコンテストも名物になっています。しかし、今回は新型コロナウイルス感染対策のため応援団の動員はなし。ですが、ネットで事前予約をしてチケットを購入した1万人まで(各試合ごとの入れ替え制)入場が可能となっているのである程度の賑わいはあります。スタンドの観客から聞こえる拍手やベンチから聞こえる思わず漏れるため息、歓声が新鮮に感じます。都市対抗・日本選手権以外の全国大会や地方予選でも拍手、歓声、ため息は聞こえます。でも、ドームで数千人もの観客が集まる中での歓声というのはものすごいもの。甲子園の高校野球交流試合は500人程度ではあっても銀傘のせいか響いていたかもしれませんが、ドームのボルテージもかなりのものです。

普段は7月に行われる都市対抗。元々はオリンピック開催の影響を勘案したため今年は日本選手権と日程を入れ替える形で晩秋開催となりました(日本選手権は実施されませんでしたが)。ですから、ドラフトでプロ球団に指名された選手たちにとってはこの都市対抗がアマチュアとして最後の大会になるわけです。力を出し切れず敗れたチームの選手からは「このユニフォームでもっと野球をしたかった」というコメントも聞こえます。夏の甲子園で3年生が「この仲間ともっと野球をしたかった」と涙ながらにこぼしたり3年生が2年生に「今度はお前たちが1年生を甲子園に連れていく番だぞ!」と強く訴えたりする様子とオーバーラップしそうです。日本選手権の京セラドームでもこういうシーンが見られたかもしれません。でも、東京ドームでこういう光景が見られるのは感慨深いものです。

この先12月2日に決勝が行われます。どんな結末を迎えるのでしょうか? では、また次回です。
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あっという間です。いよいよ21日にプロ野球日本シリーズが行われます。6月19日に公式戦が始まり23週目で決戦となります。新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)がいくつか発生しましたが、Jリーグのような試合延期・中止の措置は一軍ではとられませんでした(二軍では一軍との選手の入れ替えの影響で中止になったケースがありました)。とはいえ、あっという間に2020年のプロ野球は過ぎ去ろうとしています。

オリンピックによる休止期間が設定されていたため2020年は元々変則日程になっていましたが、開幕から日本シリーズ終了までは35週で日程が組まれていました。例年でも開幕から日本シリーズ終了までは33週くらいに収まっています。それが今のスケジュールで行けば24週目で日本一決定です。延期日程が決まった時、6連戦×20週というレギュラーシーズンが設定されると聞いた時には驚きました。交流戦、オールスターがない分、過密日程になってしまうのは仕方ないことですが、パリーグは同一カード6連戦が2か月ほど続くなど経験のないことが続きました。そう言う中でもシーズンを乗り越えられるというのは何よりです。前回話した国際水泳リーグと違い、日本全国を転戦していくプロ野球で日程が完全に止まらなかったわけですし。

完全に元に戻せるという保証はありませんが、来年はオリンピックが延期になったために今年の当初日程とほぼ同じようなスケジュール(開幕が今年より1週遅い程度)が組まれています。今年得た危機管理に対する教訓を生かして、今年同様スケジュールが完全に止まることがなく終わること祈ります。

では、また次回です。
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