21日に日本高校野球連盟の理事会が行われ、この春の県大会のローカルルールとして投手1人につき100球までという球数制限を採用することを発表した新潟県高野連に再検討を求める決議をしました。

大きな理由としては強豪校優位に触れる可能性があるからということ。部員数がある程度確保できてピッチャーをやりたい人がそれなりにいればいいけど、そうできない学校のほうが多いようでは…というわけです。日本高野連としては部員20人程度いれば100球の球数制限を回せると考えているようで、それを満たせる学校は全国の3割程度しかないとはじき出しています。チーム唯一のピッチャーがもし試合の途中で100球投げ切ってしまったら普段ピッチャーをしていない誰かをピッチャーに仕立てないといけなくなるわけで、甲子園が目標というより永遠の夢と思っている学校としては夢と考えることすらできなくなってしまうかもしれないと高野連は考えたのではないかと思います。だから「やるなら全国的に足並みをそろえてから」という提言に至ったのかもしれません。

肩やひじを酷使させるのを避けるための制度ということで球数制限をすべきという声はかなり前からありましたが、満遍なく浸透させるためのプロセスについてはあまり議論されてはいなかったのも確か。制度導入で恩恵を受けられる人が十分いないまま見切り発車でやってしまって「野球の魅力がそがれてしまった」とか「チームマネジメントが難しくなる」とか混乱が生じてしまったら元も子もありません。肩やひじを酷使させないためにどうするかという議論を行うための機関を設けるということなので、そこでの議論をまずは見てみたいです。なんというか、競技人口が多い種目で新しいことをやるのは本当に難しい気がします。

では、また次回です。
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26日、広島が地元でセリーグ3連覇を決めました。セリーグで3連覇を果たしたのは巨人以外では初めてだったとか。パリーグでは南海西鉄阪急西武とリーグで一時代を築いたチームが3連覇を経験しています。南海西鉄はリーグ創生期から昭和30年代前半にかけてライバル同士として一時代を築いたし、阪急は昭和40年代前半、西武は昭和の終わりから平成にかけて黄金期を迎えた事を考えると、巨人含め3連覇というのはリーグで一時代を築くことの証かもしれません。

大物選手をFAで迎え入れて強くするわけでなくコツコツと若い力を育て、メジャーである程度の実績を残した人でなくドミニカの志ある若者を送り出すと言う風に、地に足をつけた強化法が結実したからと言えるかもしれません。サッカーでも大物選手を何十億円ものお金を使って獲得してチームを一足飛びに強くするのではなく、ユースなどの下部組織からのたたき上げを優先的に起用してチームをコンスタントに強くしてリーグ屈指の強豪になるチームがあります。コツコツと育てるとチームの根底を流れるようなものが簡単に揺るぐことがないものになってくるものだと思います。広島にもそういう揺るぎないものがあるかもしれません。

今度はクライマックスシリーズ。どのチームが進んでくるかわからない状況ですが、昨年は横浜DeNAに下克上を許してしまいましたから、今年は絶対に突破したいという思いがあるでしょう。そのあたりを感じつつ、楽しみにします。

では、また次回です。
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夏の全国高校野球選手権は5日に100回大会の開会式を迎えます。1998年の80回大会から出場枠が10年ごとに増枠される(埼玉・千葉・神奈川・愛知・大阪・兵庫が2枠に)ようになりましたが、今回はこれまで増枠対象になっていなかった福岡県にも1枠増枠されたために史上最多の56校が甲子園に集まることになりました。

それだからか、甲子園から遠ざかっていた学校が久しぶりに出場を果たしたりノーマークのチームが初出場を果たしたりして、ここ数年では見られない顔ぶれが並んだなという印象があります。現に2枠にならなかったおかげでセンバツ(春の甲子園)には何度か出場できても夏には10年出場できなかったという学校が何校かあります。そうでなくても10年連続で初戦敗退していた学校が大ブレイクして甲子園にまでたどり着いたっていう話もあれば、甲子園に届かなくても約70年ぶりに代表決定戦に進出した公立校も話題になりました。

サッカーのワールドカップでは次の2022年かその次の2026年の大会からこれまでの32カ国から16増やして48カ国が出場できるように増枠しようという話がありますが、増枠した分これまでの大会では通用しないレベルの低いチームが加わったら大会全体のレベルが低下してしまうのではないかという不安も一部でささやかれています。常連との実力差という形でも不安は説明できそうです。でも、高校野球ではこういう実力差の不安はあまり取り沙汰されてはいない気がします。

夏は春と比べて攻撃力がものを言う大会だと言われていて大差がつくケースが多くなりますが、最近は昔と違って大差がつくというよりもお互いが大量点をとりあう展開になることが多いような気がします。これまでの49代表制から55代表制に変わった途端に大差がつくケースが増えるという印象もありません。ここ数年地域間格差がなくなってきたと言われている高校野球ですから、増枠は甲子園に出場できるチャンスを広げられるというメリットの方が大きいといえるかもしれませんね。何が起きてもおかしくない100回の夏、いつも以上に楽しみたいと思います。

では、また次回です。
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8月に行われる夏の甲子園は100回の記念大会になるということで、これまでになかった大型プロジェクトがいくつか立ち上がることになりました。

中でも注目されているのが
99の始球式プロジェクト。全国を9つのブロックに分けてそれぞれの地域で共通のボールを使った始球式をやり続け、最後の100回目の始球式を甲子園大会の初日にやるというもの。第1回大会優勝校のOBが会場の豊中グラウンドの跡地で投じたのを皮切りに、一部の地域ではもう始まっているようです。また、今後プロのOBも参加するプランもあるとか。

別な方向で注目されているのがテレビ中継をする各局の動き。地上波のダイジェスト番組とBSでの生中継を行うテレビ朝日系列は例年よりも1ヶ月以上早く番組キャラクターとイメージソングを発表しました。番組キャラクターを務めるのは人気男性アイドルグループ嵐の相葉雅紀さんで、嵐の新曲がイメージソングになります。この対応についてはやや冷ややかな見方が一部にあると週刊誌が報じています。「人気があるからと言って嵐を起用するか?」という疑問の声があるらしい。テレ朝なら「アメトーーク」の甲子園大好き芸人の面々を番組キャラクターにしたっていいじゃないかという見方があるからそういう疑問が上がるのかもしれません。

一方、NHKは高校野球放送で初めてイメージソングを流すことになったとか。福山雅治さんの新曲が起用されるそうです。また、事前番組で過去の名勝負・名選手をとりあげるために視聴者からのエピソード募集も始まったようです。NHKを毎日のように見ている、民放よりもNHKがいいと思っている視聴者にとって、このプロジェクトってどう映るでしょうか? 「You Tube」のコメント欄にはNHKのスポーツには定番のテーマ「スポーツショー行進曲」しか似合わないと言い切る書き込みもあるし、もっと言えば嵐だろうが福山だろうがタイアップソングなんてスポーツに必要ない、原理原則に徹して古来からの各局のスポーツテーマ曲を使っていればいい、という風に考えている人が結構いるんです。曲にとどまらずプロジェクト全体が浮き足立っているように見ている人もいるのではないかとも思います。

記念大会と言っても普通に試合をして、普通に試合を中継して、普通にテレビを見れば良い。本質的に高校野球を楽しみたい人はそう思うでしょう。でも、100回の記念大会らしい何かがあってもいいじゃないかという気もするんですよね。盛り上がり方はワールドカップと同じくらいになるのかワールドカップ以上になるのか、100回目の夏の甲子園を楽しみにします。では、また次回です。
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二刀流として活躍しているエンゼルスの大谷翔平選手が、まさかの形で二刀流らしいハプニングの主役になってしまいました。

15日に行われたアストロズ戦。大谷選手は他の選手の休養との兼ね合いで5番でなく2番DHとして先発出場しましたが、3回に回った2打席目で放ったファウルボールが球審に直撃するハプニングが起こりました。審判は手当を受けましたが回復が見込めずそのまま退場。2塁塁審が代わりに球審を務め、1塁と3塁の塁審が臨機応変に2塁の状況も見る形になりました。

日本のプロ野球(NPB)では、本来の4人の審判に加えてもう1人予備の審判がついていき、万が一のことが起きたら予備の審判が代わりに審判を務めて4人制を維持するようになっています。それに対してメジャーでは予備審判がついていくことはないんですね。アメリカは国土が広いし1日に行われる試合の数が多い。だけど審判の数は試合数についていけないということなのでしょうか? 日本では二軍の試合でもたまにしか見られない審判3人制がメジャーで見られるとは思いもよりませんでした。

サッカーの場合、ピッチ上にいる主審と副審に万が一のことがあったら第4の審判と言われる人が代わりに入ることになっています。これはFIFAが決めた万国共通のルールです。日本が絡んだ国際試合ではなでしこジャパンの試合で1度見たことあります。この時は主審が熱中症だったか具合が悪くなり、第4の審判が代わりに主審を務めて、主審だった人は体調が落ち着いたところで第4の審判として試合に戻っていました。野球ではこういう共通のルールってないんですかね? プレミア12とかWBCではどういう風にルールが決めれてるんでしょうか?

では、また次回です。
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