J1の2シーズン制が白紙に戻るかもしれないという話がありましたが、反対活動をし続けたサポーターたちの怒りを増幅させるような結論をJリーグは導いてしまったようです。そのあたりは後に触れるとして、誰も知らないかもしれませんが、来年、なでしこリーグが一足早くポストシーズン制をとることになりました。

来年のなでしこリーグのチーム数は10チームで変わりありませんが、試合数が変わるんです。まず、10チームでホーム&アウェイの18試合を戦います。そして、6位までになれば優勝を争うポストシーズン、それより下ならば降格チームを決める「ビリ決定戦」へと進みます。こちらもホーム&アウェイでやるので上なら10試合、下なら6試合やることになります。また、最初の18試合で1位になったチームも「レギュラーシーズン優勝」として表彰するのも特徴でしょう。最初の18試合でビリになったとしても最後の6試合で巻き返せれば降格は免れるわけだし、レギュラーシーズン優勝だったとしても失速してしまえばリーグチャンピオンになれないわけです。強すぎるINACの独走が簡単に出来ないようにするためだろうという見方をする人もいるようですが、単純にタイトルを得るチャンスも降格するピンチを平等に与える制度ができたことはなでしこリーグ全体の活性化につながってくれると期待しています。

それを踏まえてJリーグの話です。2シーズン制はやはりやることで話を進めていくようです。前期後期の優勝が出来なくても年間上位3位にはいればいいという救済措置があるようですが、「負けるが勝ち」で優位な条件でプレーオフに進めるかもしれないことを考えたら再検討の余地が必要だといって差し戻されました。ではどうするか、前後期優勝と年間3位以内のチームが重複したら繰上げをしないという追加ルールを加えただけなんです。2シーズン制ありきで考えてこういう結論を導いたことに怒りを感じるサポーターは少なくないでしょうね。女子みたいにチャンピオンを決定するポストシーズンと降格チームを決めるビリ決定シーズンを併せ持つような形だったらば多少違うでしょうけど。どうでしょう?
反対派はどういう態度をとるんでしょう? あくまで白紙撤回を求めるのか? それとも一度再来年の状況を見守るのか? 気をつけてみたいですね。

それでは、また次回です。
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アジアチャンピオンズリーグの準決勝で中国の広州広大(エバーグランズ)が柏レイソルを2戦合計8-1で破って、中国勢初の優勝戦進出を決めました。6年前に浦和レッズが日本勢初の優勝戦進出を果たし、そして優勝へとたどり着いたときの盛り上がりもすごかったですが、大型連休中だったという中国もこの快挙に大盛り上がりだったようです。

もしかしたら代表よりも強いかもしれないと思ってしまうような猛烈な攻撃力で勝ちあがったわけですが、リッピ監督がチーム改革に本気に取組んだ効果であるかもしれないし、かなりたくさんあるといわれる潤沢な資金で韓国やブラジルの伸びしろがある選手を集めた効果かもしれません。でも、それだけでは片付かないかもしれません。
こういうお膳立てがあった上、国内リーグとACLを両立できるようにと配慮した協会の本気もあるかもしれません。ワールドカップを目指す代表チームというのはリッピのような人を監督に据えても簡単に強くなれるとは限りません。育成の積み重ねがあって強くなる、長い目で見ないと強化できないものです。しかし、クラブチームというのは、若い世代の育成を積み重ねることも大事でありますが、現状の強さが特に求められるものです。強さというのは、選手それぞれの力とか戦術はもちろん、お金がどれだけあるかというところも加味されるでしょう。いまこそ、広州広大などの中国から送り出すチームにチャンスがめぐってきたと思うようになって協会は支援を積極的にしていったかもしれないですね。

さぁ、日本、韓国に中国は肩を並べられるか? サッカーの歴史が動くかもしれません。

それでは、また次回です。

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Jリーグで再来年から前後期制が再度導入されることになりました。そして、「飛びにくい」はずの統一球を飛びやすくしていたことが担当者レベルで決められたことを把握できないでいたNPBの加藤コミッショナーがレギュラーシーズン終了にあわせて退任する見通しになったそうです。なぜ並べたかといえば、Jリーグをこよなく愛し続けた人たちが「だったらそうしろ!」と言うのでは? と思ってしまうからです。

ファン無視の前後期制再導入を推進したとするJリーグの幹部の名前を名指ししてサポーターたちは「あなたがやめることこそ最高の改革!」と横断幕を掲げているんです。もしかしたら、加藤コミッショナーがファンや選手たちを混乱に貶めたことへの責任をとって辞めたことで、今度の週末は「コミッショナーが辞めたからチェアマンだって辞められるはず」とJリーグの大東チェアマンを辞めさせようとする横断幕なんて出るんじゃないかって思ってしまいます。「辞めたくなければ前後期制復活を撤回せよ」という横断幕も出るのかもしれません。

Jリーグに興味がない人がたくさんいるという現実を考えて、誰にでも受け入れられるような制度として前後期制を導いたことは悪いことではないと思います。ただ、プロ野球はクライマックスシリーズ導入とともに「侍ジャパン」の活躍があったから、選手会のストライキや球団合併などの再編騒動で起きた混乱から立ち直り、そしてファンは振り向いてくれました。コアなサポーターといわれる人たちは「Jリーグでのプレーの質を向上させることこそ興味ない人たちを振り向かせる最良の手段」と考えています。制度改革をどうするかなんてどうでもいいこととも思っているかもしれません。ヨーロッパ勢中心の日本代表に若いJリーガーが風穴を開け、そして「俺の経験を伝えたい」と前向きな感覚でヨーロッパからJに帰ってくる選手が現れてくれば…そういうことこそレベルアップのあるべき姿かもしれません。

では、また次回です。
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今季前半の話題の中心となっていた大宮アルディージャのベルデニック監督が11日に解任されました。直接の原因は夏場に入って5連敗という大失速だったようですが、チームの内紛も原因にあるという報道もあります。

地元の新聞では、「ACL進出の望みがまだあるのに解任に至ったとは…」と5連敗からチームを立て直してJ初の3連覇にたどり着いた鹿島アントラーズのケースを引き合いに出しながら驚きの反応を示していましたが、その一方で解任に至るに仕方がない事情もあったともしています。
5連敗の間に監督と選手の間の溝が深まったこと、そして現場から距離を置いた位置にいた小倉勉さんとの確執も修復できなかったということもあります。監督は小倉さんなど自分以外のスタッフが選手へあれこれとアドバイスすることが許せなかったし、選手たちは頑固な監督に困っていたし…悪い連鎖が連なってしまったから大鉈を振るわないといけないと、クラブは考えたそうです。

上位争いをしているチームの監督が病気で動けなくなった(川崎フロンターレを率いていたころの関塚監督は心臓の病気でドクターストップがかかって辞めたことがあります)わけでもないのに解任されたことも驚きですが、その後に社長が解任の理由を説明する会見を開くのにも驚きました。ここまでしなければいけないくらいの大事になってしまったのかという意味でも驚いていますが、いちいちこんなことをしなくても…という気持ちにもなっています。このお家騒動、どういう形で収まるんでしょうか?

それでは、また来週です。
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やっぱり話したほうがいいと思って、今回はJ1の2ステージ制(前後期制)復活について、私の考えを紹介したいと思います。

「ワールドスタンダードにに逆らうようなことをなぜするんだ!」
「Jリーグのエライサンは目先の金に目がくらんだか?」
そういう言い分、わかります。ヨーロッパではホームアンドアウェーの2回総当りやって一番勝ち点を稼いだチームが優勝というやり方をとることが当たり前。出来るだけイーブンな状況で白黒つけてこそサッカーというイメージがワールドスタンダードということなんでしょう。日本も開幕時期が他の国と違うとしても、誰もが納得する決着の仕方を選んで10年近くになろうとしています。
「それで勝てなきゃ文句はいえない」
という考えが大勢なんだろうと思います。

しかし、推進派の考え方も理解できます。
「地上波テレビが取上げやすくなるだろう」
「祭りは何回あってもいい」
「(NPBの)クライマックスシリーズのようなものがあればいいなぁ」
J2の昇格チーム決定戦で昨年、6位だった大分トリニータが最後まで勝ち残り、3位から5位を一気に追い抜いてJ1昇格を勝ち取ったことは本当に盛り上がったし、メディアにも大きく取上げられました。「夢よもう一度」でJ1の2ステージ制が持ち上がったのも理解できます。それに、クライマックスシリーズができて地上波テレビの中継がまた増えて、日本プロ野球(NPB)が興行的にまた息を吹き返したことをJリーグの偉い人たちが無視する手はないと考えるのも理解できます。

ただ、不安点はいろいろあります。一言で言うと、興行的なものにしてもプレー的なものにしても、中だるみというものがどう影響するかということです。前期優勝の可能性が消えて、サポーターの足がスタジアムから離れ、選手たちも緊張の糸がプツンと切れてしまう。そこから後期に向けてモチベーションをどう高めていくのかというのが2ステージ制の問題点のようです。現に、この問題が代表の強化に影響するということで2004年限りでの2ステージ制廃止に至っています。興行的なメリットよりも、サッカーのこれからを考えるためにはこういうリスクがあるんだということを考えて欲しいです。
2ステージ制にするならば、前期後期の1位だけで年間チャンプを決めるのでなく、前期後期1位以外のチームで年間総合上位2チームをワイルドカードとして年間チャンプになれるチャンスを与える、ポストシーズン制に近いスタイルの方がいいと思いますが、いかがでしょう?

それでは、また次回です。

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